晩秋の風物詩はいずこへ<川根路上り篇>

<11月2日>
田野口定番で撃沈。
なんか、腹減ったなー。
ふと思う、折角クルマでここまできたのだから(しかも平日)、チャーハンと餃子を食べてみるか?
と元来た道を引き返し、川根本町の市街地(?)にある食堂へと向かった。
以前より一度は寄ってみようと思っていたその食堂、事前に場所の見当を付けてあったので直ぐに判った。
駐車場を尋ねようと店の前で停まってみると、女将と思しきエプロン姿の女性とお客の男性が店の外にいて、女将が今日は店終いみたいなことを言って店内へ戻ってしまった。
見れば平日は~13:00となっていて、ゲ!13時ちょうどじゃん。
食事を終えて帰ろうとする男性に、もうお終いか聴いてみると、
「交渉次第じゃないかな?いちお聴いてみたらどうです?」
とご助言を賜る。
言われるがまま、店内の女将に尋ねると
「この後、友達と約束があるもんでね、持ち帰りのチャー飯だったら作ってあげられるけどね。」
いえいえ、食べられるのならば願ったり叶ったりで、一人前をお願いした。
駐車場にクルマを置いて店内に戻り厨房を覗くと早速拵えてくれている。
あぁ、ありがたい。
ココがウワサの食堂かぁ。
農協職員だろうか、ちゃんとした恰好のオッサン(どう見積もっても50代中盤以上)と若い衆の計6名が昼食を取っていたが、いかにも新卒の事務方といったカンジの若い衆が1人料理と格闘していた。
オッサン(失礼)連中はとっくに平らげたらしく、食器も片付けられた後なのか、皆その若い衆待ちの様相だった。
壁に貼られたお品書きを見ると、とにかく安い。
この値段なら大盛りでもヨカッタかな?
女将の「できたよ~」に呼ばれて行くと、お総菜とかを入れる真空成形のパックにこれでもか!と詰め込まれたテイクアウトのチャー飯、ふたが完全に閉まらず紅ショウガ共々パックから溢れ出てる。
「うわっ、凄いな」
の、わたしの声に笑顔の女将。
このボリュームでワンコインとはオドロキだ。
代金を支払っていると、背後で「おーー、全部平らげたぞ~」
と、オッサン(失礼)の声。
なるほど、そう言うことか。
オッサン(失礼)のテーブルは決して片づいていたのではなく、ただチャー飯をシェアしていただけなのだ。
ビニール袋に提げたチャー飯は熱々。
さて、何処で食べるか?
クルマを出し、取り敢えず茶を買うかと立ち寄ったコンビニの隣が産直所で、どうせなら地元に僅かながらでも貢献しようと入ってみると、農協スペシャルなのか川根茶の銘を冠するペットボトルが有ったので買い求め、そのままクルマの中でお昼とした。
山陰で寒いかなと思ったがその心配は無用だった。

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山盛のチャー飯、熱容量が大きく食べ進んでいくと核は熱々のままなのだ。
一緒に炒められた具は卵の他、タマネギ、焼豚(シャーシューではない)、赤ウィンナー、ナルトといった昔ながらのTHE チャーハン、焼きめしと呼ぶのかも知れないが小学生の頃家族で出かけたそば屋のチャーハンが好きで、行く度に食べていたのがまさにこの味だったのだ。
クルマの中でお昼というと、実家の家業を手伝って現場に出ていた頃を思い出し、懐かしの味も相まって郷愁に駆られた。
そういえば父親が他界してもうすぐ4年だ。
一般的量の倍はあるだろうチャー飯を平らげ、川根茶を流し込む。
満腹とは今当にこの状態のコトを言うのだろう、大盛りなどとのたまわなくて本当にヨカッタ。
大好物のチャーハンをしこたま食べることができて大満足。
少し寝たいところだが喰っちゃ寝ではウシさんになってしまうので、行動再開。
上りの狙いは下泉下流側に架かる橋梁。
川面が逆光で光り輝く画像を春にご一緒した草凪みかんさんのサイトで拝見、これをパク、もといお手本にさせていただこうと思っていた。
午後には雲が湧き出るのが川根の日常的空模様だが、今日は雲一つ無い好天。
これはチャンスと下泉に向かう。
クルマの中がチャー飯の香りで充満しているので、窓全開で移動。
今回はチャー飯に負けてしまった川根そばを食べさせてくれる郷の駅駐車場脇にクルマを止め、外へ出てみて愕然。
川面が光っていない。
と、いうか川筋が左岸側の端っこに追いやられてしまっていて、あえなく撃沈。
ならばと、中徳橋でギラリ狙いとして再度来た道を引き返した。
その中徳橋で本日初めてご同業と一緒になった。
北関東ナンバーの先輩は、10年振りの川根だそうだ。
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1004レ露払いの22レで練習。

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近鉄のお尻は真っ暗だが、蒸機は後追いだし編成長いから良しとする。
正午の大和田ほど風は無く、穏やかその物。
日差しが強く、上着のフードを頭から被る。
14:20頃、汽笛が聞こえたと思ったら小型クロカン四駆が急停止。
バタンとドアを強く閉める音がして、振り向けば運転手がカメラ持参で慌てて降りてきて上流側の欄干に構えた。
追っかけか。
102レだって走ってるんだからそんなに血相変えなくても・・・
と思ってると、ドラフトが聞こえ1004レがやってきた。

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橋を潜り抜けたところで汽笛、水蒸気が上がったところで捕捉。
先輩氏といいカンジに光りましたね、と談笑していると、そのクロカン四駆が轟音を残しフル加速で中徳橋を渡っていった。
あーあー
102レは抜里駅南のカーブでここと同じく後追いを狙われるという先輩。
わたしも102レは福用踏切のつもりなので、わたしが先導する形で出発。
R473に出て南へ下る。
先頭が地元の人か良いペースで流れているので後から付いていく。
地名から笹間渡へと下ると、後を走る先輩氏は川根温泉へと折れていった。
わたしはそのまま南下。
今日4度目となる駿遠橋を渡る。
ふと時計を見れば14:55。
おぉ、家山停車中だ。
急遽予定を変更、右折を左折に変えて1004レの家山発車とした。
逆機運転の時は鉄板撃ちをしたことがあるが、正向になってからは初めてだった。
大慌てで三脚にTT300をセット、後追いで手持ちも準備する。
ガードレール越しにはもっと背の高い三脚が欲しいところだ。
時折、遠く前方のホームから女性の声で案内放送が聞こえてくる。
何と言ってるのかはさっぱり。
102レの車掌氏がデッキに入ると発車。
汽笛が響き白煙と黒煙が立ち上る。
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本線への転轍機手前でドレンを切った。
あぁ、もうちょいだったのに。
無謀にもピントリングを動かし、想定捕捉ポイントで合焦。

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その刹那、再度ドレン放出。

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ピントそっちのけで連射。

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煙室扉がアップになったところで手持ちに切り替える。

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立ち位置は酷いがC2の後追い、なかなかいいカンジに光ってる。
思えば今日はド正面ばかり、晩秋の風物詩がテーマのハズがそれらしいカットは塩郷の1001レしかない。
102レまで40分、余裕を持って抜里へ向かった。
一旦駅へ向かうと、先ほど別れた北関東の御仁が駅へ向かって曲がっていくところだった。
わたしは当初の予定通り踏切へ。
先客は1名のみだが、北側に設営。
これだけ晴れた好天なのだから、ギラリを狙わないテは無い。
クルマを置き、挨拶するも反応無し。
まっ、いいか。
人それぞれだ。
先客の真逆に構え、ついでに手持ちで順光側も頂戴しようという二足のわらじ作戦。
どーでもいーけど早く来いかな~、102レ。
多勢に無勢(意味が違うね)とかは、全然気にもならないが、この状況は苦痛その物。
こんなんだったら、駅へ行けばヨカッタとは後の祭り。
ほんの数分が長く感じられて、汽笛が聞こえた時はホッとした。
待望の102レが笹間渡を出たのだ。
数度汽笛がこだまする、何度聴いても良い響きだ。
やがてドラフトが接近し、抜里駅の茂みからC1が現れた。
結構なスピードだ。

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後ろ2両が清水港か、ぶどう色2号だけでなく青15号も捨てがたい。
接近は早々に切り上げ、セットした後追いへ。

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F2開放、架線柱の直ぐ左にピンを置いた(つもりなの)で、C1はシャープだが続くオハフはボケ。
なかなか思うような結果が残せないけど、まぁいいさ。

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トンネルへ向かういぶき501のテールランプを見送って、早々に撤収。
家山での長時間停車の間に皆さんやられているように福用まで下ってみるか。
ここで、ふと欲が出た。
神尾の地蔵トンネル飛び出しってのはどうだ?
完全山陰だけどそれはそれで神秘的な画が撮れそうだ。
助手席に置いたダイヤグラムをパッと見ると神尾通過は16:20頃。
なんだなんだ、全然余裕じゃん。
だって今15:35だぜぇ~。
とはいえ、もう田野口の様に構図で迷ってしくじれないので、クルマを出す。
R473に出て地蔵峠に向かう。
家山駅への交差点で駅舎方向を一瞬見る、まだ停まってるんだなぁと。
大和田の集落を過ぎて地蔵峠へ、神尾の集落へと下りる。
所々に「地元優先」と標識が掲げられた葛折りを慎重に下っていく。
思えば去年の春、ココを歩いて上り下りしたのだ、駅から峠まで30分近く掛かった。
R473を歩いていたら、農作業の軽トラックのおじさんが拾ってくれたのだ。
撮影場所へのとりつきで下ろしてもらった際にお礼を言うと、なんとそこの地主さんだったのだ。
そんなコトを思いながら下っていくと神尾の集落に出た。
駅へは更に下っていくのだ。
自転車に乗ったおじさんが集落から駅の方へ下っていく。
上空の空はまだ青いが山陰のため辺りは薄暗くなってきている、こんな時間に河川敷にでも下りるというのだろうか?
狭い道ゆえおじさんがこちらに気づいて道を譲ってくれたので、窓を開けてお礼を言う。
今度は竹林の中を道は右へ左へと曲がる。
一瞬広いところで、鐵道の保線のトラックとすれ違った。
狭いところでなくてヨカッター。
暫く進むと工事通行止めの標識の上に小さく「本日規制なし」。
あぶなかったー。
竹林の山側が大きく崩れ鋼鉄製の柵が道半分ほどに立てられていた。
小さいクルマでヨカッタ。
更に進むとまた崩れた跡が、路面には小石が幾つも転がっている。
うへー、コワーー
更に進んで左下へと分岐した先が神尾駅。
人っ子独りいない、秘境駅の様相。
エンジンを止め、ドアを開けると静かなハズなのにどこから都もなくメカメカしい音が聞こえてきた。
なんだろ、下にある製茶工場の音か?
ん、音が大きくなったか?
突如、前方の視界を右手から黒い物体が出現した。
えーーーーーーーーー、なにぃーーーーーーーーーー?
えっ?、何でっ?
ハッと我に返りカメラを掴んでダッシュ。
慌ててスイッチ入れて、絞り適当、ピント∞で取り敢えず連射。

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しかしながらED501いぶき号のお尻しか捕捉できず。
16:20じゃ・・・
クルマに戻って放心したままダイヤを見るとあれ、15:56?
時間合ってるじゃんって、あーーーーーーー!
読みとるスジ間違えて、102レではなく臨急4002レを読んでいたというオチ。
自分でも呆れ返り、機材をバッグに仕舞いエンジンを掛けるとイキナリ眼前に自転車が迫ってきてビックリ。
何々、今度は何だ~?
かなり動揺したが、よくよく見れば先ほど道を譲ってくれたおじさんだった。
汽車に間に合わなかったです~と、照れ隠しで話しかける。
「そりゃ、残念だったねー」
と、おじさんはトタン小屋(自転車置場?)に自転車を置き、タヌキの脇を通ってホームへと上がっていった。
30レにでも乗るのだろうか?
ここで「非鉄」の乗客(本来はこの方々のための駅だけど)、初めて見た。
新金谷に行って転向ショーを見るという選択肢もあったが、平日の夕方に横岡から8分で新金谷まで辿り着かないだろうし、カミさんには17時までに戻ると豪語した手前、島田金谷ICから新東名に乗って帰途に就いた。
思えばお昼のチャー飯を食べる前から一度もトイレに行ってなかったので、藤枝PAでトイレ休憩。
静岡に戻り勝利の美酒とは叶わなかったが、地元スーパーで1本だけオヤヂ缶を調達して自宅に戻ると同報無線から17時を告げるチャイムが鳴った。

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お土産の川根大福。

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まぁ、見た目はこんなカンジ。

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でも、子ども達は大絶賛の嵐。
※なんて酷い画像だ・・・
なぜなら、あんこと生クリームのシナジーだからさ(ちょいと昔、どっかの会社の偉い人が好んで使ってたっけ)
ちなみにおとうさん、全然お腹減ってないんですけど(^^;

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