2013 川根桜前線

<3月26日>
年度末の休暇。
まぁ、当人がいなくてもなんとかなる、それが仕事というものである。
部下や手下が廻すのだ。
前の晩が接待のため、午前様。
朝0630カミさんに起こされ、朝食も摂らずに機材をバッグに詰め込んでバスに乗って出発。
静岡の天候は晴れ、でも富士山は霞んでいるなぁ。
静岡0817の浜松行普電に乗れれば金谷0914発の7レに接続してるので、下りホーム富士見そばで朝ご飯。
急ぎたぬきそばを啜り、予定より1本早い0806浜松行に乗れた。
今週と来週の平日は、家山折返しが殆どなので、今日は神尾周辺で撮影することに。

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ちょうど20002Fのパンタの辺りに富士山が霞んでいるんだけど・・・

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7レは1001レへの接続列車でもあり、観光客と桜目当ての撮影者(鉄か非鉄か不明)が半々位乗車率。
新金谷で出区線の先頭にいたのはC56 44。
その後ろは、見えない・・・
赤い転車台上にはすでにC12 124が据えられていた。
代官町や五和変電所の桜は満開で陽光に桜花が輝いている。
横岡のレンゲを期待したが、車窓から見る限りその気配はない。
静岡市内南部の田地ではレンゲが見事に咲き誇っていたが、大井川沿いの金谷とは条件が異なるか。
五和から神尾にかけての桜の回廊が、まるで咲いていない。
目指す目的地付近も花は疎らで、しかも無人。
えぇ~、どうする?
今日は家山より北へ入るつもりは無かったので、いつもの自由きっぷは買わなかった。
家山が満開というのは大鐵サイトで紹介されていたので、取り敢えず1001レを撮ってダメなら後続の9レで家山へ向かえばいいさ、と下車。

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だーれも居ないと思ったら、後から壮年紳士(←見た目から所作振る舞いまで真の紳士)が降り立った。
花がまるで咲いていないですね、と挨拶を交わす。
お互いコレは困った、どうしたモノかと、そんな会話となる。

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駅南側の高い位置に山桜が花を付けていたので、取り敢えずそこで1001レを迎撃。

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家山へ向かうという紳士と別れ、わたしはダメもとで目的地へ。
やっとの思いで到着したポイントから見ると、先ほど電車から見たままで、付けている花は散漫。
先ほどの神奈川の紳士の情報によれば、23日の土曜にも川根に入られたそうだが、その時見た花の開き具合と何も変わっていないのだそう。
アングルを決めて設営、あとは撮るだけ。
さて、ダイヤはと・・・
持参したダイヤのコピーを取り出そうと、ポケットに手を突っ込む。
あれ、無い、ダイヤが無い。
ポケットというポケット、バッグの中も見るけど入っていない。
落とした・・・

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平日の大井川は河川敷の砂利採取のためか、絶え間なく騒音が聞こえくる。
ここはアクセス難易度の高いお立ち台はあるけれども、だーれも居ない。
時折、背後の藪がガサっと音を立てる。
まさか、今年の干支が冬眠からお目覚め?
こんな時に限って、無人。
とても心細くなる。
線路を挟んだ眼下のソメイヨシノが、パーーッっと咲くハズなんだけど、今年はこの樹がまるでダメ。
その先に見える山桜は山側は花が終わって赤い葉を付け、代わりに川側の樹が咲いている程度。
そんなに人里(五和以南と家山)と違うかぁ、
と、意気消沈していると、頭上でガサガサ音が。
ハッと振り返ると、ご同業がお一方国道から降りてきた。
「どうですか?咲いてますか?」
「ポツポツ程度です・・・」
今年は何かヘンですね~ 的会話で時間を潰す。

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そして、やって来た101レはC10。

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定番での捕捉には黒煙を上げ、去った後には石炭を燃焼した”汽車”の香りが漂った。
続いて、新金谷1211発という家山行臨時蒸機列車、二往復目となるC56を捉える。

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遠景の抜き出し。
TT300+MutarII(×2)+EOS40D(×1.6)にて、都合960mm相当の画角。
風が強く合焦のためビューファインダーに映してみれば、まるでIS作動中の如く不安定なのでシャッタースピードを稼ぐべくISO1000まで上げて撮影。

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こちらは定番アングル。
露出が上がると桜の樹が白っぽく写るが、これは花びらではない。

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中井精也センセイっぽく。

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臨時蒸機は家山到着後、10分で再度新金谷へ戻される。
これらが盛りスジで、今朝金谷駅の出札で聞いたら回送ではなく普通乗車券のみで乗車できますとのこと。
往路は臨時SL急行、復路は臨時EL快速ってことか。
ご同業の御仁は、お先です、と一足先に上がっていった。

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わたしはこれを捕捉してから、撤収。
神尾駅までの長い道のりの第一歩、急斜面の登攀。
やはり長い輩との遭遇に備え、伸ばした三脚で草むらをガサガサやりながら慎重に登る。
もう少しで国道、という辺りで前から一名、手ぶらで降りてきました。
挨拶すると、向こうから(桜は)どうでした?と。
ご同業でしたか。
様子を見に降りていくということだったので、定番はポツポツとしか咲いてないですよと答えると、
やっぱりそうですか、と。
神尾まで歩いていきますから、と伝えて別れようとすると、良かったら乗っていきますか?と。
これは渡りに舟とばかり、有りがたく御厚意を受けさせていただいた。。
名古屋ナンバーの御仁。
名古屋から専ら川根を訪れているとのこと、大先輩ですわ。
先輩氏からの情報によると、

家山は満開。
笹間川橋梁は散り始めで、今日も20~30人位居た。
大和田も開花が進んだ。
笹間度以北はまだこれから。

と言うことだった。
今日は鉄が少な目だから、家山は一般人ばかりで楽です、とのこと。
仰るとおりだわ。
途中国道から見た大和田の様子は、なるほどそこそこ咲いている模様。
13時を廻って条件も厳しそうだと、そのまま家山へ向かった。
今日は1004レが家山始発なので、先ほど新金谷に戻ったC56の編成だと察しが付く。
加えて上りの蒸機列車を謳うからには正向運転だろうから、C56は新金谷で機廻しの際、転車台で転向されるだろう、よって今度やってくるC56の編成は下りのEL臨時快速だろう。
名古屋の御仁も同じ情報を得ていて、電機を桜トンネルで狙うと国道端に陣取った。
鉄は10名も居らず、それを見た一般ピープルはSLがやってくるものだと思い、鉄と鉄の間にスタンバイ。
しかしながら、やってくるのは1時間後、しかも先頭はSLではなくELだとはつゆ知らず、いつ来るかと待ちわびて待っている。
わたしは、鉄橋下から見上げる位置から、桜トンネル端っこの桜をバックにE10 2の顔を撮る構図とした。
あと45分。
そういえば、朝富士見そばでたぬきそばを食べた後、大鐵金谷駅で買ったペットボトルのお茶以外口にしていなかった事を思い出し、こんなアングルで撮るヤツはいないだろうからと一旦撤収。
来た道を引き返して国道桜トンネルの桜茶屋で遅い昼食。
しめじ天ぷらそばを食す。
またしてもそばかい!
ちなみに大鐵フードは閉まっていたね。
その天そばをすすっていると背後の桜トンネルを下り電車が走っていく。
見ればテレビカー!
あーー、しかも鳩の特急マークの付いた側の下り列車・・・
今朝、五和で交換したきりやってこなかったんだけど、ここで返り咲く運用なのか・・・
何時しか晴れていた空は曇り、先ほどの橋梁下から見上げるアングルでは桜の花が空と同化してしまうため、場所を変更。
家山川の左岸(北)川から桜トンネルからの飛び出し。

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マズは18レで練習。

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こんなもんか?

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日も傾き、川風が冷たくかなり寒くなった頃、タイフォンと共にE10 2が現れ家山川をゆっくりと渡っていった。

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山バックに桜も映えるよ。

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そして、しんがりのC56。

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手持ちはヒキさ。

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この画像を撮って思った。

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折角のテンダー機、サイドビューも・・・、あっテンダー切れた。

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さあ、あと10分ちょっとで1004レが発車。
発車際を狙おうと、鉄橋を渡った先に行くと。
いつも1人2人しか居ないのに、今日は三脚がずらーーーっと。
もはや悩んでいる余地は無いので、年格好が井筒和幸みたいな御仁に断って背後から撮らせてもらうことに。
この頃は、不意を突かれてビックリさせられるけど、親からもらった口が付いてるんだからさ、一言断わるべきだよ。

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ってなわけで井筒カントクの耳元から望遠で捕捉。
※縦位置からトリム

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曇ってきて気温が低く湿度も高めだったからか、ドレンや蒸気は盛大に上がった。
次いで、102レ。
発車まで40分ほどインターバル有るのだが、移動が面倒臭くなり別の場所へと移動した爺さんのいた場所へ構え直し。

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こちらはC10 8、そこそこ黒煙を上げた。

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前の1004レもそうだが、迫り来る蒸機に合わせて置ピンからヘリコイドを廻した。
無謀だが、今回は上手くキマったではなかろうか?
これだけでも達成感に満ちた、今回の撮影行となった。

さて、家山駅から直ぐ左に延びる、団体バスも通る狭い道。
102レの発車間際になると、次々とクルマがやって来て、処構わず停めている有様は如何な物かと思うけど。
そして、102レの通過と同時に一目散にクルマを出して行く。
直ぐ横の工場の敷地に断りもせずクルマを停めたヒト。
わたしがそこの従業員だったら、誰に断ってクルマを停めやがる!
と、啖呵の1つも切るところだが、工場の方は一部始終を見ていたけど敢えて注意はしなかった。
川根の方々の大鐵愛には頭が下がります。
草凪みかんさんの板に有った、3/9上長尾での追っかけによる人身事故誘発疑惑とか、神奈川の御仁から伺った3/23の笹間川橋梁の有様とか
※笹間川橋梁に100人以上が詰めかけ、吊り橋周囲は愚か県道へ続く坂道や県道の旧道にまでクルマが溢れていたらしい。聞けば当日未明から、場所取りの置き三脚やらロープを張る動きがあったと言う。懐中電灯を手にあの吊り橋を渡ったというのだろうか?ひとたび転落事故でも起きようモノなら管理者の中部電力とて何らかの措置を発効するだろう。
そもそもあの土地は笹間度駅近くの食堂うりやさんの畑だそうで、歴とした私有地。
うりやさんの御厚意によって撮影させて貰っている(この意識が欠如したヒト、大杉)ことを忘れてはならないと思う。
どうもつい最近、某撮影ガイドに掲載されたということで、一気に訪れる人口が増えたのでは?との見解も。

朝のポイントとて、初めて訪れた際、そこへ向かおうと神尾駅から延々と国道を歩いていた、わたしの姿を見かねた軽トラの方が乗せてくれた。
目的地を伝えると、一発で連れて行ってくれた。
降り際にお礼を述べると、「いいよ、ウチの(土地)だから」と。
こういう方々を裏切るような行為を行ってはならないと切に願う。

今の状態が今後も続くのであれば、鐵道や警察が規制を強める以上に、地元からNoとダメ出しを喰らえば、数ある撮影地への立入が禁止されたり、撮影禁止に至る事など時間の問題だ。

家山駅に戻り、店終い間際の売店で缶ビールを調達し傾けて(これぞ電車移動の醍醐味!)いると、今朝の神奈川の紳士が声を掛けてくれた。
聞けばあの後、大和田で撮影されたそうで花の開花は7分程度、C10(101レ)が盛大に黒煙を上げて通過したそうだ。
大和田の人出は合計でも15名程度だったとか。
出札口の営業時間が短縮された家山駅からテレビカーに揺られて帰途に就く。
JR金谷駅のキヨスクでオヤヂ缶を買って呑もう(いつもの習慣)と思ったら、なんとキヨスクの在った場所が更地になっていた。
閉店のお知らせ、なる告知が壁に一枚貼られているだけだった。
用宗のキヨスクも気が付けば消滅してたし、新幹線こだまばかりではなく在来線特急からも車販が無くなったと言うではないか?
コンビニで買ってから乗るのが主流。
金谷駅前にコンビニは無いぞ!
211系に揺られて静岡に到着。
小腹が空いたので今度は上りホームの富士見そば。
しょうが肉そばを食す。
またしてもそばかい!
蕎麦と寿司とウナギは日に三食食べても、毎日食べても飽きることは無い。
The日本人さ。

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