近鉄京都駅にて思い出す

<2月9日>

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お昼ごはんを済ませて、ホームへ。
おや、向こうに何かいるぞ

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おぉ、これは「せんとくん」ぢゃあ~りませんか!
隣の伊勢志摩サミットとは関係ないよね。
「せんとくん」の生みの親は籔内佐斗司氏という彫塑家(画家?)なのだが、ここで思い出さずには居られないのは、丁度長野オリンピックの開催期間中、会社の後輩が何を思ったのか、銅像を買うから画廊まで一緒に付き添って欲しいと、同期の連れと一緒に名古屋まで暇潰しの好機だと、ついて行った時のエピソードである。
名古屋市のオフィス街に構える画廊に辿りつくと、段取りがついているらしくて、応接室に通されると画廊の若い営業担当(♀)が両手に選挙手袋を嵌めて桐箱を持ってきた。四方掛けされた紫の箱紐を解いて、桐箱の中から出てきたのはヤモリの体に人相の悪いキューピー人形の頭がくっついたブロンズ像。
なんじゃこら?とわたしは思わず噴出しそうになったが、後輩はこのブロンズの写真を見て電撃が走ったそうだよ。
このブロンズを拵えたのが他でもない、「せんとくん」の籔内佐斗司氏である。
で、後輩は満足そうに現物を確認してお買い上げ。われわれ凡人に衝撃が走ったのは、そのキューピーちゃんブロンズの御正価30ウン万円を現金一括払いした後輩の財布にである。
呆気にとられる我々に、営業嬢が作品(商品の間違い?)を見ていけというので、促され眺める。まだ30代に脚を踏み入れたばかりのガキんちょのわたしには、絵画の良さなど理解で起用ハズも無いのだが、当時流行のスーツで身を固めた、同世代位の営業マンがやってきた。後輩にキューピーちゃんブロンズを売ったことで成績を揚げた営業嬢の上司だという別所哲也似の営業主任は、A4版位の花の絵をただ眺めていた我々の横に並び、その画に向かって、
「いいねぇ。実にいい。」
無論、画にではなく、我々に向かって言っているのだが、その白々しい様にまたしても噴出しそうになり、必死に堪える。
「こんな画が暮らしの中にあったら、良い毎日が過ごせるよね。」
みたいなことを画から視線を逸らさず、われわれに対してい語りかけている。
ホンモノの別所哲也は爽やかさ全開だけど(この当時)、この営業主任、魂胆が全然爽やかじゃ無いから、似非別所だ。
そのセリフを聞いた連れが、幾ら?と聞けば
「25万」
と似非別所。
「クレジットなら月々1万円ちょっとで、暮らしが豊かに・・・」
おー、出ちまったよ、伝家の宝刀。暮らしが豊かになるどころか財政破綻だ。
いくら似非別所がこの画の良さを説いたところで、絵画が好きなヒトなら25万円の価値を見出せようが、そうではない人間には馬耳東風である。
そろそろ帰ろうと後輩を促しに応接へ戻ろうとすると、本人と営業嬢が一緒に1枚の画の前に立っていた。
何やってるだ?
嫌な予感がしたが、同輩はその画にも電撃が走ってしまったらしい。
で、お買い上げ。
流石に手持ちは無く、某茄子一括払いだって。
高価なものだから、静岡まで数時間持ち帰るよりも発送してもらえという我々の意見は、毎日残業で忙しくて家に居ないから、持ち帰ると厳重に梱包してもらって、驚きの暇潰しは終った。
すっかり夕方となり、今池の「山本屋総本家」で味噌煮込みうどんを食してから
無論、帰りは自分で責任取るようにと運転は変わらずに静岡へと戻った。
という、エピソード。
なので、「せんとくん」が騒動を巻き起こし時、申し訳ないけど大笑いさせてもらった。
その後、後輩は海外赴任を7年経験し、所帯持ちとなって帰国した。
その後キューピーちゃんブロンズと、画がどうなったかは知る由も無いが、わたしにはこういうジャンルの芸術が理解できないのは間違いない。
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